プログラミングってむずかしそう…
漠然とそんなイメージがありますよね。
プログラミングは本来、英単語や数字を使った"コード"と呼ばれるものを書いたりします。
コンピュータに具体的にどう動かすのか指示を与えるのがプログラミングです。
実際にプログラミングを学び始めたけど、挫折した…
という声も多く聞きます。
そのむずかしいプログラミングを学ぶのに、学校のプログラミング授業や学習塾でも教材として多く扱われているのが【scratch】(以下、スクラッチ)です!
こちらの記事では"スクラッチでどんなことができるのか"が分かります。
- プログラミングに興味がある
- ゲームが作りたい
- プログラミングが好きなこどもを理解したい
- こどもとコミュニケーションを取りたい
- ITリテラシーを学ばせる教材がほしい
簡易的ではありますが、ボクが制作したゲームも途中に用意してあります。
プログラミングは子育て世代も必須知識
2020年には小学生がプログラミング教育が必修化となりました。
- 小学5年生では算数・「正多角形の作図」
- 小学6年生では「電気の性質や働きを利用した道具」
がスクラッチを使用した学習方法が文部科学省から報告されています。
詳細はこちらの【小学校プログラミング教育に関する概要資料】をクリック
これから、親子の日常の会話にプログラミングの話題が増えることになるでしょう。
子育て世代はプログラミングを学んでないので、どんな授業内容なのかわかりませんよね…
スクラッチで触れておくと、会話に困りません。
また、親子のコミュニケーションをとるきっかけにもなるでしょう。
そして、ネットをこどもでも当たりまえに使用するようになったご時世では、ITリテラシーが必須です。
- 個人情報を載せたり
- SNSに投稿してしまったり
- ネット決済で多額の金額を課金
- ネット上の誹謗中傷による人的トラブル
上記のようなトラブルを避け、インターネットを正しく活用する知識です。
プログラミングはもちろん、スクラッチでもITリテラシーは必要になります。
スクラッチがプログラミングの入門者に向いている理由
スクラッチが入門者に向いている理由は…
- 直感的に操作できる
- 安心して使えて学べる
未経験のボクでも直感的に操作できました。
基本的にマウスの操作が多いので、タイピングができなくても9割以上を使えます。
直感的に操作ができる

スクラッチは8歳からでもあそべるように作られています。
5歳~7歳向けにさらにカンタンなScratchJr(スクラッチジュニア)もあります。
どうして、こどもでも学べるのか…
それはブロックを積み重ねるという仕組みです。
幼少期に積み木にふれた経験があると思います。
積み木のように"スクラッチエリア"にブロックを縦に重ねて、動きや音などを指示します。
その指示を与える対象物をスクラッチでは"スプライト"と呼びます。
- キャラクター
- 背景
- イラスト
- アップロードした画像
上記に細かく指示を与えることができます。
例えば、スプライトに(仮にネコだとして)
50歩動いてニャーって鳴いて!
「こんにちは!」って吹き出しを出して!
のように指示出すことがカンタンにできます。
☆
☆
※音量は適宜調整ください。
みどり色の旗を押すと動きます。
こちらの動きをプログラムするとこんな感じです。

このブロックがプログラミング言語の"コード"にあたります。
安心して使えて学べる

お子さんが使うには、
目が届くところじゃないと、多額の請求がきたら怖い…
個人情報を伝えてしまったら…。
とか不安になりますよね。
スクラッチは安心な機能も備わっていて、無料で使えます。
無料で使える
スクラッチはだれでも無料でプログラミングを学ぶことができます。
そのため、プログラミングの学びの場では多く使われています。
課金などの制度もなく、最初から学ぶために困らない機能が備わっています。
使えるブロックの拡張や機能の拡張もありますが、もちろん無料です。
アカウントの作成がなくても使用できる
アカウントがなくても、使えるのでアカウント作成が面倒な方でも楽しめます。
アカウントが無くてもできること
- プロジェクトを作れる
- 第三者が作ったプロジェクトがあそべる
- コメントの閲覧のみ
アカウントが必要になること
- 作ったプロジェクトの保存
- プロジェクトの共有
- コメントの投稿
- 他アカウントとの交流
※スプライトに動きや音を入れたりして製作した作品を"プロジェクト"と呼びます
アカウント無しでもできること
自分で製作したゲームやアニメーション(プロジェクト)が作れます。
また、誰かの作ったプロジェクトを自由にあそぶこともできます。
まずは、いろんな人が作ったプロジェクトであそんでみることから始めてみるのもいいと思います。
こんな大作が作れるの?!
と驚きが感じれると思いますよー!
アカウントが必要になること
他者と交流する場合はアカウントが必要です。
お子さんがトラブルに巻き込まれることが心配であれば、アカウント無しでまずは使ってみましょう。
アカウントの作成もカンタン
アカウントの作成には5ステップで完了です。
- メールアドレス
- ユーザー名
- パスワードの設定
- 住んでいる国
- 誕生日
パパッと1分くらいで登録が完了します。

登録をする時は画面上部の【Scratchに参加しよう】をクリックしてサクっと登録完了を済ましましょう。
スクラッチで制作できる具体的なプロジェクト

学習用のツールといえど、あなどれないです。
スクラッチではプログラミング言語を使ってできることと、遜色ない制作ができます。
- アニメーション制作
- ゲーム制作
- 楽曲制作
- その他制作
ボクも実際に使ってみて、無料にしては自由度の高いツールだと実感しました。
指示の仕方ひとつでゲームをアニメーションにしたり、その逆もできます。
出来上がったものを作り直すのはカンタンではありませんが…
経験上、この場合は初めから作り直した方がラクです。
アニメーションが作れる
背景を設定し、スプライトを動かす指示を与えることで、アニメーションが作れます。
たとえば、
- 4コマ漫画
- 好きなアニメの1シーン
- 家族とのLINEのやりとり
こんな過去に見た、経験した記憶を再現することだってできますよ。
もちろん、自分でシナリオを作って思い通りに作ってみるのもできます。
最初から凝ったものはむずかしいですが…
また、そんなプロジェクトを複数人で共有して制作したりもできますよ。
ゲームが作れる
スプライトに条件を細かく指示を出すことで、ゲームを作ることもできます。
たとえば、
- フルーツを取ると点数がたまるようなミニゲーム
- 障害にふれるとふりだしに戻ってしまう横スクロールアクションゲーム
- 敵を倒すとキャラクターが成長していくRPGゲーム
など自由に自分で創作できます。
ゲーム好きであれば、誰もが一度はここの機能使いづらいな…
ここはこうだったら…
なんて思うことはあったと思います。
作ってみると製作者の大変さが心から分かりますし、自分で思い通りに作れる楽しみも体感できることでしょう。
☆
☆
※音量は適宜調整ください。
みどり色の旗を押すとゲームがスタートします。
操作は(PCのみ対応したプログラムになっています)
- ↑(ジャンプ)
- →(右移動)
- ←(左移動)
※スマホには対応してません
このくらいであれば、一週間くらいで操作になれれば小学生でもカンタンに作れます。
大人なら5日あれば十分だと思います。
楽曲制作・音源のカスタマイズ
楽器の音を指定するブロックがあり、組み合わせるとオリジナルの楽曲を作れたりできます。
複数の楽器も選択できて、凝りだしたら何時間あっても足りません。
前半は高く、後半は低くなどの指定もできて、音だけでもこだわれば数時間かかることもあります。
ここに時間をかける方はいないと思いますが…
ほかにもできること
スプライト・背景を編集できる
プログラミング以外にも素材を加工や編集を施すことができます。
- 既存のスプライト・背景の加工
- 図形やテキストの挿入・編集
- ペイントで色を変える
- 素材をネットからアップロード
ほかにも音楽・効果音・画像のアップロードやそれらの編集もできます。
つまり、自分好みのスプライトに指示をして、思い通りに動かすことができます。
たとえば、粘土板の上で成形した自分の大好きなアニメの人気キャラクターを
- 歩く
- 走る
- 効果音を付ける
- 音声でしゃべらせる
- 文字を入れてテキスト化
- 数秒後に反応
- 触れた時に反応…
画面上に自分の好きなものを思い通りに動かせる作品が作れちゃいます。
他の素材をアップロードし、加工する場合は著作権問題に関わりますのでご注意ください。
加工・リミックスの許可がある素材を使いましょう。
フリー素材サイトでも加工は禁止の場合があります。
各々のサイトの利用規約をよく見てからダウンロードしましょう。
スクラッチで学習できること

ここまでで、スクラッチで何が学べるか説明しました。
次は、その副産物です。スクラッチを始めて得られるものです。
スクラッチはプログラミング未経験の大人がやっても学習できるツールです!
- プログラミングの基礎が学べる
- 創造性・発想力が高まる
- 論理的に理解が深まる
- 算数の基礎が学習できる
- 集中力・思考力が身に付く
創造性・発想力が高まる
創造性とは、価値のあるものを0から"創りだす能力"のことです。
前述したように、ゲームを作ったり、楽曲を作ったり、アニメーションを作ったり…
自分でコンテンツを作る、アレンジする、カスタマイズする発想が鍛えられます。
今までにない画期的なシステムの開発、斬新なアイデアのヒントが生まれる可能性もあるかもしれません。
LINEのアプリやゲームも
AmazonのようなECサイトも
マネーフォワードのような財務管理システムも
店舗の売上管理システムも人工知能も
上記もプログラマー×創造性×発想力によって生み出された便利で画期的なシステムです。
論理的に理解が深まる

ゲームを0から作り出すには、創造力と論理的な思考が必要です。
あんなゲームを作りたい…
あのゲームを自分なりにアレンジして作りたい
何もないところから自分の思ったものを作り出す創造力。
そして、
あのゲームのように作るには…
このスプライトにあんな指示で動かして…
壁にあったら、反転して…
このような、順序立ててスプライトに指示を出すブロックを積み上げていきます。
順序を間違えると思い通りに動かないのが、プログラミングのあるあるです。
それを見つけ出し、修正するのがデバッグです。
※バグを見つけ、修正し正常の動作にする
ゲームを作るために道筋をたてて、ひとつずつ段階をふんでいくことが必要になります。
これが論理的な思考です。
新入社員の頃「言っている意味が分からない。」と言われた経験があります。
出来事を頭の中で整理できず、支離滅裂な発言になっていました。
起こった出来事を順不同で思いついた順に話してしまうと、全く相手に伝わりません。
逆に言えば、プログラミングは論理的な思考も必要なスキルです。
算数・数学の基礎がわかってくる
プログラミングでは算数の記号をよく使います。
算数の基礎
たし算(+)、ひき算(-)、かけ算(*)、わり算(/)
等号(=)、不等号(>、<、≧、≦)もよく使います。
たとえば、
ゲームのスプライトの歩く速度を4段階早く。
残り10秒になったら、カウントダウン。
というような指示を出すときに使います。
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☆
中学生レベルの数学
また、中学生レベルの座標も使います。
たとえば、X座標、Y座標というキャンバスの上で
- スプライトを指定した座標の初期位置にしたり
- その座標までスプライトを動かしたり
座標はスプライトの位置を決める時に使用します。
学生当時、座標がニガテな方と得意な方、ハッキリ分かれていた気がします。
そーゆう意味でも先に座標について触れていることで
なに、座標って…。そもそもXとYって…
ポケ〇ン?意味わからない。
なんて毛嫌いがなくなると思いますよ。
異国の人から見た食文化の違いで例えるなら…
え…なんでタコ食べてるの?意味わからない…。
タコはアメリカ、イギリス、ドイツでは【デビルフィッシュ】と呼ばれています。
見た目や軟体動物のグニャグニャな動きに抵抗感を持っています。
でも、たこ焼きやお寿司を食べてみたらおいしい!と思えるように
算数や数学が理解できないニガテ意識から、座標も数学の延長線上でニガテ。
と決め込んでいるだけではないかと思いますよ。
集中力・考える力が身につく

1つのプロジェクトを作成するために、考え、動かし、動作がおかしい部分(バグ)を改善するという流れをくり返します。
何を作りたいのか(発想)決まったら
思い通り動かすためにこのブロックを使おう。
思い通りにうまく動作しない…
どこを直せばいいんだ…
このように創造したいものを考え、ブロックを積み上げ、動作確認をして、バグを探し解消する…
そんなPDCAサイクルを繰り返します。
- Plan(計画)➞創造するものを考える
- Do(実行)➞プログラムを制作
- Check(評価)➞動作確認
- Action(改善)➞バグを見つけ修正
こんな風に動かしたいんだ!!
と、集中しているとアッという間に2時間以上は経っていますよ。

ボクは気づいたら、昼から夜に変わっていました。
まとめ
スクラッチはプログラミングの入門の教材として、授業でも使われてます。
プログラミングスキル以外にも学びや得るものが多くあり、スクラッチは無料で使えます。
- プログラミングに興味がある
- ゲームが作りたい
- プログラミングが好きなこどもを理解したい
- こどもとコミュニケーションを取りたい
- ITリテラシーを学ばせる教材がほしい
スクラッチはプログラミング超入門向けなのでビジネススキルは得られませんが、
- プログラミングの素質を図る
- 始める糸口として学ぶ
- 学業として学ぶ
- IT業界に触れる
以上のような使い方が適していますよ。
補足ですが、スクラッチでアニメーションを作るのは本来のやり方ではないです。
ですが、プログラミングの練習には適していますよ!



それでは、ご覧いただきありがとうございましたー!
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